ヴィッセル新監督候補にクルピ氏とオリベイラ氏(2014年31節 鳥栖2-1神戸)
記事を書くのをモタモタしていたら、安達監督が今年で退任することが発表されてしまいました。愚痴をだらだら書く予定が、監督交代が決まったことで方向修正です。
次期監督候補に、前セレッソ大阪監督のレヴィー・クルピ氏、前鹿島監督のオズワルド・オリベイラ氏、今年で退任が決まっている現柏監督のネルシーニョ氏が挙がっています。
監督人事の私見はあとに述べるとして、まずは先日行われた鳥栖戦の感想から・・・。
豊田一人にやられてしまった感もありますが、やはり実力で負けたと言った方が確実かもしれませんね。
運動量、プレス、連動、どれをとっても鳥栖の方が上回っていたように思います。
ヴィッセルに足りなくて鳥栖にあるもの、それは鳥栖の選手全員が「水を運ぶ」動きをしていることでしょう。
個々の能力でヴィッセルが劣っているとは思えません。鳥栖は数年前と比べて選手のレベルが格段に上がっているのは事実ですが、ヴィッセルのそれも同様です。
では何が違うのでしょうか。
一目瞭然です。それは監督の力量とチームコンセプトの徹底です。
鳥栖はシーズン途中の監督電撃解任があったのに、チームは下降することがなく上位をキープしています。他のチームなら監督が変わったら順位も大きく変動するのが普通です。隣のピンク色のチームみたいに・・・。
しかし鳥栖は自分たちのスタイルが何かと言うのが身に染みてわかっているのです。チームの歴史は短いですが、チームカラーを何年もかけて熟成させてきたフロントの手腕がここにきて花開いている感です。
このことは鹿島アントラーズにもいえることだと思います。
鹿島は神様ジーコの方針を20年間ぶれずに行なっているからこそ、安定した成績が残せるのです。逆を言うと、監督交代などチームに変革が起こる時もベースとなるコンセプトがあるからこそ、原点に立ち返る場所があるからこそチーム力の底上げが出来るのです。
フロントの責任がそこにあります。
お隣のピンク色のチームがその最たる例でしょう。セレッソはクルピ監督の方針をチームコンセプトとして徹底させるべきでした。さらに、フロントが現場に口出しし過ぎました。ネームバリューだけでフォルランを獲得し、そのフォルランはチームに全くフィットしていません。与えられた駒を適切に配置して結果を出すのが監督の仕事ですが、監督から見た不足ピースの補強をせずに話題作りの補強を繰り返したセレッソのフロントの責任は万死に値します。
ヴィッセルと並んで応援しているセレッソですが、恐らくJ2降格は免れないと思います。甲府戦の敗北が致命的でした。しかしこの降格は当然でしょう。セレッソはチームになっていません。攻撃も守備も全く形が出来ていないのです。
ポポビッチを解任しなければ残留出来たとの話もありますが、序盤戦のポポビッチ采配を見ていたら、私はポポビッチであっても降格は免れなかったと思います。後を受け継いだマルコ・ペッツァイオリ監督をもっと信頼すべきでした。結果は出なかったですが、長期采配すればきっと芽が出ていたはずです。形が出来ていたのに、すぐに解任とはフトントの迷走が目に余ります。
少し話が他チームに逸れてしまいました。元に戻しましょう。
鳥栖に負けるのが非常に悔しく思うのは私だけでしょうか。鳥栖サポーターには申し訳ないのですが、鳥栖はどうしてもJ2のイメージが強く、J1上位のイメージがわかないのです。
それに加えて、私は2008年の天皇杯5回戦の戦いを生観戦しており、その悔しさがまだ脳裏にこびりついているのです。
2008年の天皇杯5回戦では、普段入ることが許されない(高くて入れないw)メイン指定席最前列に一般チケットで座ることが出来ました。当時ヴィッセルはクラブ連勝記録を更新しており、鳥栖なんて「鼻くそほじってポイポイポイ」状態で完勝を信じていました。
しかし、結果は2-5。しかも内容まで完敗でした。
当時、ヴィッセルの看板は堅守速攻。豊富な運動量で前線からの守備、そしてショートカウンターが光っていた時期です。そのヴィッセルのお株を奪う鳥栖のサッカーに衝撃を受けたのを覚えています。
現在の鳥栖のサッカーのベースは絶対的な運動量です。鳥栖では「疲れた」などネガティブな発言をするとペナルティが出るなど、絶対的な運動量を確保する指導は徹底しています。2008年から根本的なベースは揺らいでないのです。
比べてヴィッセルはどうでしょうか。
目先の勝利を求めて監督交代を繰り返し、J2落ちまで経験しています。未確認ですが、壊王銭油(カイオジュニオール)のあの中東逃亡劇の原因はヴィッセル側にあったとの話もあります。当時、銭油はキムナミル中心の戦術を構築しようとしていたのに、フロントの戦術介入の度が過ぎてカイオジュニオールがやる気を失ってオファーのあった中東に行ってしまったとの事です。
あくまで噂なので真偽はわかりませんが、フロントが目先の勝利ばかり求めていたのは事実っぽいですね。西野氏が監督をしていた時を見ていたらよくわかります。
西野監督就任当初はポゼッションサッカーへの転換を行なおうとしていたのがよくわかりました。チームに変化が出てきたので、期待して応援していたのですが、名古屋戦の大敗を受けて西野監督のチーム作りに変化が出てきたのです。
目先の勝利を目指すサッカーに変わっていったのです。具体的に言うと、それまでポゼッションサッカーを構築しようとしていたのに、突然放り込みサッカーに変化したのです。
恐らく、いや確実にフロントからの注文が入ったのでしょう。すぐに結果を出すように、と。
そう考えると西野監督は被害者とも言えます。解任などせずに腹を決めて長期政権を築かせるべきでした。たとえJ2に落ちていたとしても現在は恐らくJ1上位のチームになっていたでしょう。
余談ですが、三浦俊也監督の時代は暗黒時代と思っています(笑)あの監督は今ある戦力を組み合わせてその場しのぎをする監督です。長期にチームを任せる監督ではないのです。現在ベトナム代表監督として結果を出していますが、代表といった時間が無くてチーム戦術を浸透させるのが難しい環境で結果を出すには最適な監督です。今後もこういったニーズで活躍すると思います。
安達監督になり、ヴィッセルはポゼッションサッカーへの変貌を遂げました。ここまで辛抱強くチーム作りが出来たのは父親である安達貞至氏の後ろ盾があったからだと思います。結果が出なくても途中解任される恐れがなかったのです。そういった意味で安達亮監督の功績は本人の実力だけではないでしょう。監督としての力量が?であってもフロントの協力があれば結果が出るいい例だと思います。
安達亮監督によりポゼッションサッカーのベースが出来上がりました。安達亮監督の限界が見えてきたところでの監督交代はダイミング的には最高です。次はいかに花を咲かせるかですね。
現在、候補に挙がっている監督は、前セレッソ大阪監督のレヴィー・クルピ氏、前鹿島監督のオズワルド・オリベイラ氏、今年で退任が決まっている現柏監督のネルシーニョ氏です。
報道によりとオリベイラ氏は交渉が決裂してクルピ氏に一本化されたとのことですが、個人的にはオリベイラ氏に監督就任を願いたいです。決してクルピ氏が悪いわけではありませんが、過去のヴィッセルのフロントの動きを見るとクルピ氏のチーム作りには合わない気がしています。
またフロントの悪い癖が出るような気がするのです。
クルピ氏は三浦俊也氏の上位互換だと思っています。長い目で選手を育てて、その選手の適性を見ながらチーム作りをする、出来上がったチームは個々の能力を存分に発揮できるので必然的に強くなる、といった具合です。
しかしヴィッセルのフロントはそこまで辛抱強くないと思います。またすぐ結果を求めて解任、となる可能性が高いのです。
さらにクルピ氏は選手の特性を見てのチーム作りをするので、フォーメーションもころころと変わります。チームカラーを作り上げる監督ではないのです。監督の采配能力が高すぎるので、もしクルピ氏が退任した際、次期監督もクルピ氏と同様の能力がないとチームは下降戦をたどる可能性があるのです。お隣のセレッソのように。
現在ヴィッセルは本気でポゼッションサッカーを構築しようと考えているので、まずはチームとしての確固とした土台を築きあげることが重要です。もし監督が代わってもベースとなりうるサッカーが完成されている事。これが最重要だと思います。
そう考えると、次期監督にはオリベイラ氏が最適ではないかと思います。
オリベイラ氏に3年ほど長期政権を築かせて、ヴィッセルのチームカラーを確固たるものにする、これが私の理想です。
監督選びやチームコンセプトについてはまだまだ書きたいことがあるのですが、今回はこれくらいにしておきます。最後に我らが森岡亮太についてです。
鳥栖戦の点に絡むスルーパスは逸品でした。これぞ森岡亮太といったプレーでしたが、今回日本代表には選出されませんでした。
まぁ当然と言ったところでしょうか。森岡選手はもう少し高い位置で決定的なプレーができるようにならないといけません。彼にはそれが出来ると確信しているので、どうしても高いレベルを要求してしまいます。今回アギーレ監督は森岡亮太選手を日本代表に選出しませんでしたが、私の予想ではアギーレ監督はアジアカップ後に更迭されるのではないかと思っています。そうなるとインサイドハーフといった特殊なポジションではなくて純粋な2列目が設けられるでしょうから、勝負する相手はあの香川選手と本田選手ということになります。
彼らに勝つためにはハイプレッシャーの中で決定的な仕事をすることが求められます。今みたいに低い位置に逃げているようではダメなのです。
求めるレベルが高いですが、森岡亮太選手の覚醒に期待したいです。